なめらかミルクは職人の技
同店では、初心者でも参加OKのラテアート教室を開催しており、年間受講者が1000人超という人気ぶりだという。
「未経験者からカフェで働くバリスタまで、年齢問わず多くのかたがいらっしゃいます。ラテアートの難しさや楽しさを体験することで、コーヒーや作り手に対する意識が変わるようですね」
美しい模様を描くためにもっとも重要なのがスチームミルク作りで、ここにプロの技が光るのだという。
「ぱっと見、泡がないように見えるくらいの状態が理想。口当たりもなめらかです。この最適な状態を常に作れるのがプロの技術。たとえば、コンビニの全自動マシンのラテもとてもおいしくなりましたが、泡はポコポコしてなめらかさはないですよね。ミルク作りに関しては、やはり人の技術が必要なのかなと思います」
注文から40分経ったカップの底には、ミルクのスワンが、出来立てのときと同じ姿で羽を伸ばしていた。いいミルクで作ったラテアートは、時間が経っても形が残っているという。
これがバリスタの技術なのか、と初めて知った。ラテ、奥深し!
【プロフィール】
馬場健太さん/『LATTE ART MANIA TOKYO(ラテアートマニア トーキョー)』オーナー。FBC latteart Championship2018優勝、カフェ対抗ラテアート日本一決定戦2018優勝、JAPAN MATCHA LATTEART COMPETITION 2020優勝、Symmetrical Latte Art Championship 2021 優勝など、数々のラテアート大会で受賞歴がある。昨年『最速でできるラテアートBook』(KADOKAWA)を出版。Instagramアカウントは[@latteartmania_tokyo]、教室は[@latteartmania_class]。
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2024年4月25日号