夫に相談すると、「今だけだから気にしなくていい」と言われたそうだ。子育て中の同僚にも話したところ、「これからお金かかるし、今は頑張り時だよ」「みんな何とかしてるから大丈夫!」と励まされたという。しかしカナさんの中ではしっくり来ず、今でも悩んでいるそうだ。
「仕事は好きですが、子供のことが一番です。小さいうちは子供と向き合い、小学生くらいになったら近所でパートとして働くのもアリなのかなと思うようになりました。ですがまだ自分の中ではっきりと答えが見つかっていない状況なので、一旦は職場復帰してやれるだけのことをやってみたいと思います」
夫婦共働きが当たり前の時代に保育園の存在はとてもありがたいが、預けることに葛藤を抱くケースもあり、仕事と育児の両立という難問に頭を悩ませる家庭は多いかもしれない。正解はないだけに、カナさんがどんな答えを見つけるのかを見守りたい。
【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。同連載をまとめた著書『誰にだって言い分があります』(小学館新書)が発売中。