電子マネーやポイントなどをメールやLINEなどを使って手軽にプレゼントすることができるデジタルギフト。電子マネーの“チャージ”のような形で「1000円」や「2000円」を贈ることができるものもあれば、500円分や700円分など、金額が決まっている1回使い切りのチケットとして贈られるものもある。
外食チェーンに詳しいライターの小浦大生氏が説明する。
「“チャージ”形式で贈られるデジタルギフトの場合、その額を使い切るまで使用できます。たとえば2000円のデジタルギフトをもらって、それで500円の商品を買ったら、残高は1500円。それを次の買い物で使うことができます。
一方の1回使い切りの“チケット”の場合、1回の会計でチケットを1枚使ったらそれで終わりです。たとえば600円の商品を購入する際に、500円のチケットを使ったら、500円分が会計から引かれて100円の支払いになる。450円のものを購入する際に500円分のチケットを使ったら、支払いは0円ですが50円分のおつりは出ず、そのチケットはもう使えない。
この“チケット”タイプのデジタルギフトを採用しているのが、スターバックスコーヒー(以下スタバ)のeGiftです。コーヒーやラテ向けの500円のチケット、フラペチーノなど向けの700円のチケット、さらに1000円のチケットの3種類があります。500円のチケットと700円のチケットについては、3枚、6枚、10枚、20枚、30枚のセットもあります。1杯のドリンクに対して1枚のチケットが使用でき、複数のチケットを1つの商品に使うことはできません」
チケットの料金を“使い切りたい”派
このスタバeGiftをどう使うかは人それぞれ。チケットの料金を絶対に使い切りたい人もいれば、逆にその価格以内に収めたい人もいる。
都内に住む自営業のAさん(30代男性)は、誕生日プレゼントなどで友人から500円のチケットをもらうことが多いという。
「スタバはよく利用していて、いつもはドリップコーヒーのトールサイズ(420円、消費税10%の店内価格、以下同)を買うことが多いです。でも、500円チケットでドリップコーヒーのトールサイズを買うと、差額の80円を“損”することになってしまうじゃないですか。だから、500円チケットを使うときは必ずスターバックスラテのグランデサイズ(540円)を注文して、差額を現金で払っています。普段とは違うドリンクではありますが、『たまにはラテもいいかな』という感じです」