【疑問その2】墓じまいと永代供養のちがいは何?
永代供養とは、霊園や墓地の管理者、寺院などが遺骨を預かり、責任をもって永年にわたって供養と管理を行なう方法のことです。お墓を撤去することを指す墓じまいとは異なり、永代供養は、お墓や遺骨を供養してもらう方法を指すので、全くちがう概念です。とはいえ、墓じまいをして取り出した遺骨の供養方法の一つでもあるため、セットでとらえている人が多いでしょう。
永代供養では、契約時に永代供養料を支払えばその後の費用が発生しないことが多いため、子どもがいない方や子どもに負担をかけたくない人に向いています。ただし永年といっても、一定の期限を過ぎると他の遺骨とまとめて埋葬される(=合祀される)のが一般的なので、合祀に抵抗がある場合は注意が必要です。
【疑問その3】墓じまいの手順や費用は?
一般的な主な手順は以下のとおりです。
【1】墓じまいの意思を親族に相談。納得を得る
【2】お墓の管理者に墓じまいの意向を伝え、墓石の解体工事を依頼
【3】役所で行政手続きをする
【4】お墓の前で僧侶に「閉眼供養」をしてもらう
【5】墓地から遺骨を取り出す
【6】専門業者や石材店に墓地の解体・撤去工事をしてもらう
【7】更地にして管理者に墓地を返す
【8】遺骨を新しい場所に移す
この中でも【1】と【2】を丁寧に行わないと、トラブルに発展することもあるので要注意です。
主にかかる費用として、行政手続きの費用、閉眼供養の費用、寺院の檀家になっている場合は離檀料、墓石撤去工事費用、新しい供養先でかかる費用などがあり、その総額は30万円~300万円程度など人によって大きく異なります。
【疑問その4】そもそもお墓って誰が入るもの?
長男とその家族しか入れないと思っている人もいるかもしれませんが、入れる範囲が法的に定められているものではありません。あくまで古くからある本家や分家といった家制度の慣習が残っているものであり、家制度も薄れてきている現在、長男以外も同じお墓に入ることは可能です。ただし、墓地や寺院などが規約にて範囲を定めていたり、そのお墓を継承した人が認めない場合は入れないこともあります。
一方、たとえば夫や義両親と同じお墓に入るのが嫌だということもあるでしょう。これも法的に義務があるわけではないため、入らなくても問題はありません。自分の実家のお墓に入ったり、自分一人でお墓を建てても良いのです。とはいえ夫とは話し合う必要はあるでしょう。