投資

配当株投資の理想郷「年間240万円の配当金」を手に入れるまでのプロセス 「配当金を毎期10~15%増やす」3つのエンジンの動かし方

「目標配当額」は対前年比10~15%アップを目指す

 年間配当金の目標額を決める際には、毎期「10%」から「15%」くらい配当金を増やすイメージ持つことが大切です。10~15%のアップを目指せば、複利効果によって、配当金ダルマは大きく成長することになります。「72の法則」に当てはめて考えれば、10%で7年強、15%であれば5年足らずで配当金は2倍に増える計算です。

 配当株投資を始めている人であれば、「毎期10%も配当金を増やすなんて、現実的ではない」とか、「絶対に不可能だ」と思うかもしれませんが、それは「自己資金による追加投資」だけで、すべてを賄おうとしていることに原因があります。

 一番の問題は、配当株投資の醍醐味である「増配」を見落としていることです。この毎期「10%」から「15%」という数字は、「企業による増配」と「配当金からの再投資」、「自己資金による追加投資」……という3つのエンジンを稼働させたことによるトータルの配当金の増え方を指しています。

 これら3つのエンジンには、次のような関係性があります。

【関係性1】「企業による増配」が十分に機能すれば、「配当金からの再投資」と「自己資金による追加投資」は必ずしも実行する必要がない

【関係性2】「企業による増配」が機能して、「配当金からの再投資」を実行すれば、「自己資金による追加投資」を圧縮することが可能

【関係性3】「企業による増配」が機能して、「配当金からの再投資」と「自己資金による追加投資」を実行すれば、目標達成までの期間が短くなる

【関係性4】「企業による増配」が機能せず、無配や減配の場合は、「自己資金による追加投資」を実行する

 この関係性を見れば一目瞭然ですが、何よりも大切なのは、「企業による増配」がしっかりと機能することです(図参照)。

配当を増やす3つのエンジンの動かし方

配当を増やす3つのエンジンの動かし方

 そのためには、業績が安定していて、1株益が上昇しており、株主に配当金を分配する姿勢を貫いている「増配銘柄」を買い続けて持ち株数を増やし、増配の恩恵を継続的に受けることが大切です。

 自分のライフスタイルや金銭事情にあわせて増配銘柄を買い進め、3つのエンジンを上手に働かせる工夫を続けることが、無理なく目標を目指すコツといえます。

(了。第1回から読む

※配当太郎著『新NISAで始める!年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資』(クロスメディアパブリッシング)より一部抜粋して再構成。文中の株価や配当利回り、配当金の金額等のデータは、2024年4月1日時点のもの

【プロフィール】
配当太郎(はいとう・たろう):保有の9割が増配株で、受け取る配当金は年10~15%で増え続けている。著書『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』は8万部を突破。noteでメンバーシップ「配当太郎のミソ」も運営。X(@financial1111)のフォロワー数は約16万超。現在発売中の『週刊ポストGOLD 新NISAで儲ける決定版』では、具体的な銘柄とともに配当株投資の実践法も解説している。

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