細かい施設選びのポイントは別掲図に示した。
親不孝介護の実践で多くの手間を省けるが、それでも家族のやることがゼロになるわけではない。
介護アドバイザーの横井孝治氏は「介護休業などの制度を上手に使いながら親不孝介護を実践しましょう」と語る。
「介護休業は通算93日間を3回に分けて取ることが可能です。休業中は雇用保険から給与の67%が支給されます。休業期間中、自ら親の介護に専念する人が多いのですが、これは休業明けの離職リスクを高めるだけ。親の介護は数年、場合によっては10年以上続く可能性もあるので、“働きながらできることは何か?”を意識して、介護初期に親が訪問介護サービスなどに慣れるまでに30日、数年後に認知証の症状が強くなってきた時の施設選びに30日など、計画的な休み方が大事です」
介護のプロや公的制度に頼ることが、親と子の幸せにつながる。
※週刊ポスト2024年5月31日号