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大相撲で最も名誉ある懸賞とされる「森永賞」 横綱・大関続々休場の5月場所で最も多く集めた力士は誰か、森永製菓が明かす

優勝と関係のない取組に懸賞が多くかかることもある

 3日目の結びの一番となった霧島対熱海富士戦には41本の懸賞が懸かった。4日目の豊昇龍対平戸海戦と5日目の琴櫻対翔猿戦はともに結びの一番として46本。この傾向は終盤まで続き、12日目の結びの琴櫻対若元春戦は懸賞が61本もついた。協会関係者が言う。

「13日目は人気力士の宇良と大の里の対戦が組まれ、さすがにそこには多くの懸賞がかかったが、それでも22本。同じ日の結びの豊昇龍対翠富士戦の41本に遠く及ばなかった。大の里と琴櫻が同じ3敗で迎えた14日目は、大の里対湘南乃海は12本だったのに対し、琴櫻対阿炎の結びの一番には60本の懸賞がついた」

 結びの一番を務めることが多いこともあって、14日目まで10勝4敗の琴櫻が獲得した懸賞は315本。一方、入幕3場所目の注目株で、千秋楽を単独トップの11勝3敗で迎えた小結・大の里は結びの一番となる機会が限られるため190本しか獲得していない。10勝4敗の豊昇龍の226本にも及ばない。なぜ結びの一番に集中するのか。相撲ジャーナリストが言う。

「いくら“崩壊”が指摘されているとはいえ、大相撲は番付社会です。懸賞の数は結びの一番が最も多く、そこから順に減っていくかたちで差配される。上位陣に懸賞を集中させて人気を演出する効果を狙う一方、若い力士たちに対しては“土俵にカネが埋まっている(出世すれば大金が手に入る)”ことを強調する目的もある。

 結果として、取組への注目度と、懸賞の本数が合致しない例も出てくる。尊富士が右足首を痛めながら強行出場して110年ぶりの新入幕優勝を飾ったが3月場所の千秋楽がそのわかりやすい例だ。尊富士が勝てば優勝の決まる豪ノ山戦に懸かった懸賞はたったの13本で、千秋楽まで逆転Vの可能性があった大の里の豊昇龍戦も20本。一方、優勝争いに関係なかった結びの一番の霧島対琴ノ若(現・琴櫻)には38本の懸賞がついていた」

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