「ポイントなんて面倒なだけで、手間の割に大して貯まらない」──そうしたイメージは根強いが、巨大な「ポイント経済圏」が発達したいま、普段の買い物にひと工夫するだけで年間10万円分のポイントも夢ではなくなってきた。「男のヘソクリ」を生み出すポイ活術を探ると、日常生活のいたるところにお得なチャンスが転がっていた。
「気負わずにできる」
「いちいち提示するのが面倒くさい」
「財布がパンパンになるのが煩わしい」
そう考えてポイントカードを敬遠する人や、店頭のレジで「ポイントは要りません」と断わる人は多い。だが、そこから一歩を踏み出すと、新たな光景が広がっている。
「いざポイントを貯め始めてみたら、意外と貯まってえらい儲かった感じがするよね」
笑顔でそう語るのは、元広島カープ監督で野球評論家の達川光男氏(68)だ。
「娘に言われてポイントを貯めるようになりました。ボクはようわからんから、ホテルや家電量販店、書店などで、店員に勧められるがままにポイントカードを作って、買い物の時にせっせと使っていますよ。
最近も行きつけの薬局の店員に勧められてカードを作ったけど、大好きな栄養ドリンクを買うたびにポイントが貯まって、次に買う時に安くなるけん。子供の時に駄菓子屋で『これ、オマケ』とお菓子や風船をもらうみたいで嬉しいよね。今まで何でやらなかったんだろうと悔やんだよ。普通に暮らしているだけで自然と貯まるから楽しくなってきた」
現代のポイ活に大きな手間は要らない。ほんの少しのことに気をつけて、日常生活で買い物をするだけで、あっという間にポイントが増えていくのだ。