吉田みく「誰にだって言い分があります」

愛犬のために「洋服も、幼稚園も、次の子も…」金銭的理由で子供をもたない選択をした夫婦が迎え入れたチワワとの生活 やはり直面するお金の問題

専用バギーでお散歩中のチワワたち(イメージ)

専用バギーでお散歩中のチワワたち(イメージ)

犬の洋服、幼稚園、バギーに多額の出費

 まず悩まされたのが犬に着せる洋服や小物などのファッション。仲間の飼い主は犬のお洒落にもこだわる人が多いという。最初は特に気にせずに手持ちの洋服を着せていたカオリさんだが、“わん友”たちの上品なコーディネートに惹かれ、自身もお金をかけるようになった。

「犬用の洋服と言っても、セミオーダー品で1万円を超えるのはザラです。夫には『見栄を張りすぎ』と指摘されますが、子供服だって質の良いものを選べば同じくらいの額はするはず。子供がいない分、愛犬にお金をかけることは悪くないのではないでしょうか。夫には理解してもらえないのですが、わん友さんたちからはいつも褒められるんですよ」

 カオリさんが周囲の影響で犬にかけ始めたお金は洋服だけではない。

「最近、わん友さんのすすめで、しつけをしてくれる犬の幼稚園に通っています。その甲斐もあり、無駄吠えがなくなった気がします。1回1万円ほどするので決して安くはないのですが、教育は大切なので惜しみたくありません」

 他にも5万円を超える犬専用のバギーを購入するなど、カオリさんの愛犬に対するお金のかけ方はエスカレートしていった。そして気付けば毎月の家計に余裕がなくなり始めてきたという。

「子供を作らない理由のひとつに金銭面の心配がありましたが、まさか愛犬でもこうなるとは思いませんでした。私が贅沢をしているのは重々承知ですが、愛犬のためにできることはしてあげたいんです。犬を可愛がっている人なら、この親心を分かってくれる人は多いはずです」

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