吉田みく「誰にだって言い分があります」

愛犬のために「洋服も、幼稚園も、次の子も…」金銭的理由で子供をもたない選択をした夫婦が迎え入れたチワワとの生活 やはり直面するお金の問題

「次の子お迎えしないの?」「家族が増えたほうが楽しいわよ」

 さらに最近になって新しい悩みも出てきたという。それは「次の子問題」だった。

「『次の子お迎えしないの?』『家族が増えた方が楽しいわよ』とアドバイスされることが増えました。確かにそうかもしれませんが、そんなに簡単に飼うことを決められないし、金銭的負担も大きいです。人間もペットも、この手の問題はつきものなのかもしれません……」

 カオリさんの話は、ペットを家族の一員として育てるのが当たり前となった時代ならではの悩みだろう。使えるお金には限度があるはずなのに、愛する我が子のために頑張りすぎてしまう人がいるのも理解できる。子供を育てるにしろ、ペットを育てるにしろ、周囲に流されすぎず、自分の意見をしっかりと持ったうえで育てるのが大事かもしれない。

【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。同連載をまとめた著書『誰にだって言い分があります』(小学館新書)が発売中。

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