株価は上がり下がりするのが当たり前
ブラックマンデー(1987年)、バブル崩壊(1991年~)、リーマン・ショック(2008年)など、周期的に訪れる株価の暴落・急落。投資家はそのたびに資産を失っているのだろうか。
「巨大な儲けを狙って個別株式を一度に買った場合、その企業が破綻したらゼロになります。でも、投資の鉄則は『長期・分散・積立』。堅実に運用する人は、暴落に備えて一度に多額の投資をせず、投資先を分散させ、積み立てて買っていきます。ただ、株価は上がり下がりするのが当たり前なのですから、下がっても売らないこと。これがいちばん重要です。
複数の日本株式などに分散投資されている投資信託は、コロナ禍の2020年3月に3割ほど下がった銘柄もありましたが、下がっても売らずに持ち続ければ、損失は確定しません。下がったとたん、焦って売ってしまった瞬間に損が確定するのです」
また、風呂内さんもこう続ける。
「投資は中長期的に増えたらうれしいという感覚でいなければいけません。下がるたびに耐えられなくなる人や、足元の生活費を稼ぐ目的の人には、投資はおすすめしません」
【プロフィール】
坂本綾子(さかもと・あやこ)/生活経済ジャーナリスト、ファイナンシャルプランナー(CFP)。消費者向けの金融・経済記事の執筆やセミナーを行う。近著『改訂新版 節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けない お金の超基本』(朝日新聞出版)ほか著書多数。
風呂内亜矢(ふろうち・あや)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者。テレビやラジオ、雑誌、新聞のほかYouTube「FUROUCHI vlog」でも情報を発信。『「定年」からでも間に合う老後の資産運用』(講談社+α新書)ほか著書多数。
※女性セブン2024年6月13日号