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「その日、私は母を捨てました」医師・タレントおおたわ史絵さんが振り返る“母と過ごした苦難の日々” 母の孤独死の後も続く葛藤

「助かってほしい」と思わず心臓マッサージ

 ある日、久しぶりに母がひとりで暮らす実家を訪れたおおたわさんは、ベッドに横たわって動かない小さな体を見つけた。心臓の病気で孤独死した母だった。

「母とはずっと縁を切りたい、もうかかわらないでほしいと思っていたけど、心のどこかで気になっていました。

 その日も、そろそろ介護保険の申請が必要だなと思い、その話をしようとお寿司を買って実家を訪れたタイミングでした」

 医師であるおおたわさんは一目で母の死を悟ったが、「助かってほしい」と思わず心臓マッサージをした。

「私の場合は実際に絶縁したのではなく、接触を避ける形で母を“捨てた”。線の引き方は人それぞれだけど、私は自分が生きていくために母と距離を取るしかなかった。罪の意識に苦しめられることもありますが、時間とともに罪悪感は和らいでいる。何が正解だったのかはいまだにわかりませんが、自分の気持ちが楽だと思える環境を整えることがいちばんだと思います」

 おおたわさんは「親子関係は親子だけ、家族だけで解決するには限界があるので、第三者の手を借りることも大事」と話す。


■〈【全文公開】最後の手段として「家族を捨てる」選択とその意義 人生の“第二章”をスタートさせるために「私はこうして“絶縁”した」当事者たちの告白〉を読む

※女性セブン2024年6月13日号

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