キャリア

楽天・三木谷浩史社長が出会ってきた「一流のビジネスパーソン」が例外なく備えていた“資質”とは

大切なのは能力の差ではない

三木谷氏はヴィッセル神戸のオーナーでもある。2004年、イルハン・マンスズ選手の移籍記者会見で(時事通信フォト)

三木谷氏はヴィッセル神戸のオーナーでもある。2004年、イルハン・マンスズ選手の移籍記者会見で(時事通信フォト)

 世の中の多くの人は、ビジネスパーソンの優劣は、能力の差で決まると思い込んでいる。

 確かに人の能力に差があるのは事実だけれど、それでは能力の高い人が優れたビジネスパーソンになっているかというと、必ずしもそうとは言えない。それは、誰もが経験上、よく知っているはずだ。

 けれど、このフットワークの軽さについては、そういう例外はない。今日できることを今日のうちに片付けてしまう人と、今日やれることを明日に持ち越す人とを比べたら、確実に前者の方が優れたビジネスパーソンだ。つまり、能力の差よりも、フットワークの差の方が、より本質的ということなのだ。

 これは要するに、ビジネスにおいては、能力よりも時間がモノをいうからだ。

 1日は24時間、1年は365日。それは、誰にとっても変わらない平等な条件だ。その平等に与えられた時間を、いかに効率よく使うかが大きな差になって表れる。フットワークの軽い人は、そうでない人に比べて、何倍も時間を有効に使っている。それはつまり何倍もの時間を与えられているというのと同じことなのだ。いくら能力が高くても、1日が24時間でしかない人は、1日を30時間にも、40時間にも使える人にかなうわけがない。

 フットワークが十分に軽ければ、能力の差を逆転することができるのだ。言い方を換えれば、フットワークの軽さこそが、ビジネス上の重要な能力ということになる。

 そして、このフットワークの軽さは、他の能力とは違って、心がけ次第でいくらでも身につけることができるのだ。

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