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千葉で“行列のできる平壌冷麺専門店”を切り盛りするヨンヒさんが明かす「命がけの脱北」と「日本での夢」

独特のコシにハマる

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 ソルヌンは韓国・ソウルに1号店があり、日本の店舗は2号店となる。1号店を経営するのは、かつて北朝鮮・平壌の最高級ホテル「高麗(コリョ)ホテル」の元シェフだったというヨンヒさんの母。実は、ヨンヒさんの母は脱北後に韓国で北朝鮮料理店を開いて成功させたという経緯がある。

 そして、ヨンヒさんもまた、平壌で生まれ育ち、26才のときに脱北したという過去を持っていた。

 ヨンヒさんは、1991年4月、北朝鮮の比較的裕福な家に生まれ、平壌の都心で育ったという。

「軍事パレードが行われる金日成広場をニュース映像などで見たことがあるでしょうか。私はそこから地下鉄で2駅のところにあるマンションに住んでいました。日本では裕福な家が上層階に住むようですが、北朝鮮では停電でエレベーターが頻繁に止まるから、上の方に住むのは貧しい人。お金持ちが住むのは2~4階です。北朝鮮の田舎と比べると、平壌の都心部はかなり裕福です。それでも、生活には制限がありました。電気を使うことができるのは朝の2時間と、夜の3時間程度。医療も発達しているとはいえず、虫歯は麻酔なしで抜いて、入れ歯にするのが当たり前でした」

国境の川で48時間も漂流

 ヨンヒさんの周囲は一見、脱北の必要がない上流階級ばかりで、彼女自身も、大学卒業後は北朝鮮の軍隊に入り、“上”を目指すつもりだったという。彼女の心を変えたのは、脱北に失敗した親族の言葉だった。

「脱北後に中国で捕まり、刑務所生活を終えて戻ってきた親族と話す機会があったんです。その人に“この国に未来はない。広い世界に行ってほしい”と強く言われました。この国を信じて疑わなかった自分には衝撃的なことで……話を聞くうち、脱北への決意が固まりました」

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