夫とともに日本で頑張っていきたい
ラオスを経由し、無事に韓国の地で自由を手にしたヨンヒさんは、別ルートで脱北した家族と韓国で合流。涙の再会を果たした。もともと祖母の代から家族が北朝鮮で料理を振る舞っていた影響で、自分も飲食店をやりたい、やるなら冷麺のお店だと思ったという。
「ようやくたどりついた韓国で食べた冷麺には驚きました。おいしいけど、子供の頃から北朝鮮で食べていた冷麺とは明らかに違う。それから100軒以上の冷麺のお店を回ったけれど、故郷の味には出合えなかったんです。そこで母のもとで修業し、大好きな平壌冷麺のレシピを受け継ぐことに。
その頃、韓国でたまたま出会った日本人の夫と結婚したので、日本に移住し、千葉でソルヌンをやることになりました。(今後は)私の料理を広めるのが夢かな。夫とともに、日本で頑張っていきたいです」
壮絶な人生を乗り越えたからなのか、彼女が作る冷麺はおいしいのはもちろん、非常に深い味がする。
※女性セブン2024年7月4日号