カレーが楽しめなかった
飲食店でのケースもある。IT企業勤務のFさん(30代女性)はカフェで仕事をしている途中、隣の席に現れた女性客のにおいに悩まされたというエピソードを明かす。
「大きな紙袋を両手に持っていて、おそらく買い物帰りの女性客2人が隣のテーブルについたのですが、香水があまりにもキツい。においは顔を背けても漂ってくるので、逃げられないのが厄介ですよね。彼女たちのせいではないのは百も承知ですが、このままだと仕事に集中できないと思い、他の席に移らせてもらいました。空席があってよかったです」(Fさん)
Fさんは、「自分が海外旅行に行った時は、そういうにおいが気になった記憶はないんですよね。日本にいるから、違和感として察知してしまうのでしょうか」と言いつつ、「香水をつけるなと言うのもおかしな話ですし、そうしたものとして理解するしかない」と諦め顔だ。
訪日客に人気がある飲食チェーン店でも、気になったことがあるという声がある。30代の男性のUさんは、人気カレーチェーン店で昼食をとっていた際に、外国人客の香りによって食欲が失せたと語る。
「今や、“こんなところに外国人が来るの?”というチェーン店も観光客で賑わっているんですよね。先日、行きつけのカレーチェーン店に行ったら、複数の外国人が楽しそうにカレーを食べていました。最初は何も思いませんでしたが、いざ席に座ると隣の席から人工的な香りが……。カレーと甘い香水のにおいが混ざり、もはやカレーの味がわからなくなるほど。スパイスと香水のにおいが混ざってカレーを楽しめませんでした」(Uさん)
スパイスのにおいは食欲が湧いてくるもののはずだが、食欲が減退したUさん。「においって味覚に影響するんだなと気づきました。彼らは何とも思わないのでしょうから、慣れなのかもしれませんけど……」と肩を落とす。