「社内にインバウンドチームを設け、『東京ばな奈ワールド』公式サイトでは英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、タイ語で商品情報を提供するページを設けています。約5年前から海外向けの『東京ばな奈』の公式SNSアカウント(中国:ウェイボー、韓国:Instagram、台湾:Facebook、Instagram)を設けて、それぞれの言語で情報発信しています。海外からいらっしゃる方は『何を買おうか』と日本人以上に念入りにリサーチして来日する方が多く、想像以上に『東京ばな奈』の最新情報などもご存じです。調べた上で、お目当ての商品を買いにきてくださっている印象です」
海外の人には『東京ばな奈』の何が魅力になっているのだろうか?
「インバウンドチームによると、『美味しいから買う』と、特に味が好評のようです。バナナは海外の人も基本的にみんな好きな味という安心感や、『東京土産として有名な東京ばな奈を買っておけば間違いないよね』という安心感もあり、選ばれているのだと思います。海外に販売店舗はありませんが、たとえば現地百貨店の催事への出店をオファーされたり、卸しのリクエストがあったりした場合は、特別に現地に出荷することもあります」
海外では『東京ばな奈』の常設店舗はなく、各国の輸出代理店を通した卸販売を行なっている。
「中国、韓国、台湾、香港など、訪日客が多いアジア圏で日本のお土産としての認知を獲得しつつ、現地販売によるタッチポイントも増やしております。輸出用の冷凍『東京ばな奈』をメインに弊社の様々なブランドを展開中です」
コロナ禍の逆境では『東京ばな奈』が全国に“出張”
コロナ禍では国内外の旅行・出張が激減し、土産需要も落ち込んで大打撃を受けたが、どのような戦略で乗り切ったのか。
「駅や空港、百貨店など施設が開いていて、自粛要請がない限り、『東京ばな奈』を売る店は営業していました。お客様が減ってしまったのは確かですが、0人ではないので、商品をつくり続けていました。コロナ禍は大変ではあったのですが、チャレンジをたくさんすることができた期間でもありました。期間限定で日本全国のコンビニやスーパーで特別販売もしましたね。『東京ばな奈が皆さまの東京旅行を待ちきれずに会いに行きました』というイメージで、『東京ばな奈』が“出張”しました。このほか、様々なメーカーやキャラクターとコラボをしたり、店で買ってすぐに楽しめる東京ばな奈ソフトクリームやカレーまん、カレーパンを開発したりもしました」