生前に隠し事なく財産の内容を家族で共有できることが望ましい。
「価値が刻々と変動する財産」を相続したケースも問題になりやすい。50代男性M氏は、父親から株を相続した後で株価が大幅に下落したという。
「たいした額ではなかったのですが、早く売っておけばよかったと後悔しました」(M氏)
相続専門税理士の相原仲一郎氏が言う。
「相続税の計算の際、株価は被相続人の死亡日から前々月までの各月の終値の平均の最も低い額で評価しますが、その後に株価が下がることはよくある。
株価が上昇する余地があれば保有し続ける選択肢もありますが、それを読むのは難しい。有価証券はあらかじめ現金化しておくことを検討しましょう」
※週刊ポスト2024年8月16・23日号