注意点と使い方
今回のキャンペーンにかぎらず、乗車日の21日前までに購入すれば50%引きとなる「トクだ値スペシャル21」は対象となる座席数が極めて少ない。そのため、往復とも確保するのは難しい。特に期間中2回ある週末は競争率が高くなるだろう。割引率は30%に落ちてしまうが、「トクだ値スペシャル14」(乗車日の14日前までに購入)との併用も視野に入れたい。いずれにしても往復の予約が確定してから現地の手配を進めるようにしたい。
なお、事前受付よりも1か月前の10時ジャストにえきねっとにアクセスして予約する、いわゆる「セルフ10時打ち」のほうが予約が取りやすいという声もネット上では見られる。あらかじめ操作方法を確認しておき、最短時間で発券できるようにしておきたい。
トクだ値スペシャル21の提供座席数が少ないことに対しては、以前からネット上で厳しい意見が多い。JR東日本もキャンペーンを銘打って宣伝する以上、顧客の不満ばかりを増大させるような状況は回避してほしいと切に願っている。
「いしかわ応援旅行割」の第3弾スタート
2024年9月1日から11月30日泊を対象に、石川県では「いしかわ応援旅行割」(https://www.hokuriku-ouenwari-ishikawa.com)の第3弾が始まっている。すでに実施した分の残りの予算がある会社限定となり、総額9億円と規模は小さいが、まめに探せば割引が適用される宿が見つかるかもしれない。
同キャンペーンサイトの宿泊施設検索では、予約受付中の宿泊施設のみに絞り込むことができるので活用したい。
なお、2024年の1月に発表された、能登地域を対象にした最大70%引きの観光振興キャンペーンも気になるところだが、8月25日の段階では概要も含めて明らかになっていない。輪島市などの奥能登も含めて宿泊施設、レストラン、観光施設は部分的に再開している。今の段階では割引は適用されないが、すでに観光で支援する環境は整いつつあることを確認しておきたい。
【プロフィール】
橋賀秀紀(はしが・ひでき):トラベルジャーナリスト。東京都出身の50代。訪問国は130か国・渡航回数200回以上。著書に『エアライン戦争』(共著・宝島社)など。