立春が過ぎて暦の上では春。4月の転勤、進学、就職シーズンを前に、引っ越し業界は繁忙期を迎えている。物件の入れ替わりが激しく、料金も値上がりするこの時期、上手にすませて、ステキな新生活を始めたい。そこで損をしない引っ越し術を、不動産のプロに聞いてみた。
条件の優先順位をつける
物件探しは、探し始める前に希望条件を整理して、優先順位をつけよう。不動産サポートオフィス代表の秋津智幸さんが解説する。
「『築10年以内』、『間取りは2LDK』『駅から徒歩10分以内』『予算は15万円以内』といった条件は決めていても、何を優先させるのかがはっきりしていない人が多いようです。すべての条件を満たす物件はなかなかないので、探す前に希望条件を出して、優先順位を明確にするのが基本です。例えば、間取りと予算の優先順位が高い場合、距離はある程度妥協してもいいといった具合です」
陥りがちなのが、不動産業者でいくつもの物件を紹介されて、どれがいいのかわからなくなってしまうパターンだ。
「希望と違う物件を紹介してくる場合もありますが、優先順位が決まっていれば悩むことはありません」(秋津さん)