半年間の契約を終えて妻の実家へ帰ったが、リゾートバイトの楽しさにハマり、その後も群馬県や秋田県などの旅館に夫婦で就業した。
最初に働いた宮古島のホテルからは、「また来てほしい」と指名をもらうなど、経験を積むごとに就業先での信頼も増していった。
「ただ旅行をするのも楽しいのですが、その土地に住んで初めて見られる景色ってあるんですよね。観光客は食べないような地元に根付いた食に触れられたり、地元の人との温かい交流ができたりなど、長く滞在してこそ得られる体験もリゾートバイトならではの魅力だと思います」(恵さん)
将来の夢に向けて貯金しながら働く
現在、上野さん夫妻は、熊本県・黒川温泉の旅館で就業中。2か月の契約だったが、環境が気に入り何度か契約を延長した結果、就業期間が8か月を超えた。
「ぼくは調理を担当、妻は接客を担当しています。以前、群馬県の旅館で調理の仕事を担当したとき、“食にまつわる仕事に就きたい”という新たな夢が生まれました。それで今回は、希望して調理の仕事に就かせてもらっています。こうした希望を聞いてもらえるのもありがたいのですが、ここは従業員の皆さんがいいかたばかり。働きやすいのが長く続けたい大きな理由ですね」(桂一さん・以下同)