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権力の核心

【迫る解散総選挙のカギ】自公政権が長期化する理由 「自民党と創価学会の首脳同士の関係」は、自民党結党直後から始まっていた

 この式典で戸田氏は次のように述べた。

「日本の政権を保って、社会党と共産党をおさえていける人は岸先生しかいない。…岸先生がこれからどんな立場にお立ちになっても、わしは悪い人だとは思いません。それが友人のまごころじゃないでしょうか。君らも、そういう心で、岸先生とつき合って下さい。…私は宗教団体の王様なんだから。岸先生は政治団体の王様なんだ。立場が違うだけです」(『聖教新聞』、1958年3月21日付)

 戸田氏が岸氏のことを「友人」と呼んでいるように、両氏はこの式典前から個人的に関係を築いていた。自民党の結党はこの式典の2年4カ月前のことだ。岸氏と戸田氏、ひいては自民党と創価学会の首脳同士の関係は、自民党の結党直後から始まっていた。

【プロフィール】
柿崎明二(かきざき・めいじ)/1961年、秋田県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、毎日新聞社を経て共同通信社に入社。政治部で首相官邸、外務省、旧厚生省、自民党、民主党、社民党などを担当した。政治部次長、論説委員兼編集委員、菅義偉内閣首相補佐官などを経て2022年より帝京大学法学部教授。主な著書に『検証 安倍イズム──胎動する新国家主義』(岩波新書)、『「次の首相」はこうして決まる』(講談社現代新書)、『「江戸の選挙」から民主主義を考える』(岩波ブックレット)など。最新刊は『権力の核心「自民と創価」交渉秘録』(小学館新書)。

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