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《生活習慣病の医療費》節約のカギとなる「薬のもらい方」 先発薬希望で負担増、複数の医療機関に通院する“ハシゴ受診”も無駄になりやすい

「薬局選び」でこんなに変わる調剤基本料

「薬局選び」でこんなに変わる調剤基本料

「ハシゴ受診」の無駄

 薬局同様、医療機関の選び方、かかり方にも注意したい。

「複数の生活習慣病を合併する人がバラバラの医療機関に通院する“ハシゴ受診”では、3割負担で初診料873円、再診料225円を医療機関の数だけ支払うことになります。3つの病院にかかれば、それぞれ2619円、675円。定期的な検査料も医療機関ごとに徴収されるため、ハシゴ受診は無駄になりやすい。治療方針が統一できず、多剤併用で思わぬ副作用リスクにつながる可能性があります」(同前)

 便利だからと夜間や休日診療を利用するのも医療費の無駄になりやすい。

「診療時間外、休日、夜間診療の利用には、それぞれ3割負担で255円、750円、1440円の割増料金がかかります(6歳以上70歳未満の初診時)。『夜でも開いているから助かる』と安易に“コンビニ受診”をすると、医療費負担が増えていく要因になります」(同前)

 また、初診で医療機関にかかる場合は「まず町のクリニックや中小病院で診てもらうと医療費を抑えられる」と秋津医師は言う。

「紹介状なしで200床以上の大病院を受診すると、初診時に全額自己負担の特別料金がかかります。2020年までは5500円でしたが、2022年10月から7700円へと一気に増額されました。病状の安定後、ご自身の希望で引き続き再診する場合も、その都度3300円がかかります。生活習慣病は喫緊の症状が出ていないケースが多いので、まずは身近なクリニックや中小病院をかかりつけ医にすることが医療費節約になります」

“長く付き合う病気”だけに、日常の医療費の見直しが大きな支出減に繋がる。

※週刊ポスト2024年10月11日号

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