中国の物価が予想以上に上昇している。1月の消費者物価指数(CPI)は2.5%上昇で、12月と比べると0.4ポイント上昇、市場コンセンサスと比べても0.1ポイント上振れした。
細目をみると、衣料品、生活用品・サービス、居住費、交通・通信費などの価格は安定しており、食品・たばこ・酒も2.5%上昇で平均並みである。一方、教育・文化・娯楽が3.3%上昇、その他用品・サービスが4.8%上昇、医療・保健が5.0%上昇している。食品以外の価格上昇が目立つことから、現在の物価上昇は一過性の上昇というよりも、総需要が総供給に対して強まりつつあることから生じるインフレなのかもしれない。
1月の工業品出荷価格指数(PPI)は6.9%上昇で、12月と比べ1.4ポイント上昇、市場コンセンサスと比べると0.6ポイントも上振れした。
細目をみると、工業生産者主要産業出荷価格が大きく上昇している。中でも、石炭、石油・天然ガス、鉄鋼、非鉄金属関連が急騰している。国際的な原油価格の持ち直しや、供給側改革の進展による需給改善が背景にある。
川上製品の価格(PPI)上昇は川下製品の価格(CPI)上昇を大きく上回っており、今後、川下商品の価格は上昇し続ける可能性が高い。