自分では「これぞ!」と思った投資対象が期待通りに大きく成長しないことは往々にしてありますし、相場をはるかに下回る価格には安いだけの理由がつきものです。なかにはまぐれ当たりもあるかもしれませんが、それを見極める目は一朝一夕で身に付くものでもありません。
自分の力でお金持ちになる人は、それなりの資質-並々ならぬ努力と実践できる行動力など-があります。
では、どうしたらお金持ちになれるのでしょうか。それは実際のお金持ちの行動パターンから見えてくるものです。それでは、私がこれまでに出会ってきた数多くのお金持ちの事例から「お金持ちになれた理由」を探っていきましょう。
本当のお金持ちになれる人はコスパ意識が高い
まずは、事業で100億円を超える資産を築いたAさん(50代)のケースです。Aさんは相当なお金持ちにもかかわらず、性格的には「質素」そのもの。ちょっとした消費も嫌いで、とにかくお金を遣うことに対する嫌悪感がすごい。支出を極力抑えないとお金は殖えないということを身に染みてわかっているからこそ、コスパ意識が高い。だからいくらお金を持っていても、ライフスタイルを崩そうとはしません。
事業で成功した人のなかには金遣いの荒い「成金タイプ」も少なからずいますが、Aさんのようなタイプが本当のお金持ちになれるといえるでしょう。
投資で成功した人のなかには、もっと「質素」な傾向があります。彼らの興味は投資にばかり向いており、余分なお金があったらとにかく投資に回す。
象徴的なケースがあります。投資で1億円以上の資産を築いた「億り人」のBさん(40代)から、投資家同士が集まる勉強会に私も誘われた時の話です。
その会場はどこにでもあるようなチェーン居酒屋で、それだけでも驚きましたが、もっとビックリしたのが、席に着いた途端、集まった個人投資家のみなさんが一斉にクーポン券を出して、ただでさえ格安な店でさらに安く済ませようとしたのです。
数千万円、数億円レベルの資金を惜しみなく投資するのに、それ以外は徹底的にお金を遣わない。「お金持ちになる理由」をまざまざと見せつけられた一夜でした。