たとえば下落局面で10万通貨をショートして3万円の利益を狙うには30銭の変動が必要になり、ポジションを持っている時間も長くなりリスクは上がる。
それよりも、反発を狙って100万通貨をロングし、3銭で利益確定すればわずか数分で3万円の利益が出せる。資金は必要になるがこちらのほうが狙い通りに相場が動く可能性が高いうえ、短時間で決着できる。
トレンドに逆らったポジションを持つ以上、相場から離れることなく監視している必要があるが、数時間相場を見ている余裕があるなら複数回繰り返すことも可能だ。
この戦略は、平均足チャートとMACDを併用するとわかりやすく、初心者にも手がけやすいので参考にしてほしい(図参照)。
もうひとつ、有効な戦略がある。下落時に112.00円といったキリのよい節目にぶつかると、1回目はかなり高い確率で反発するのでそこを狙ってロングすると利益がとりやすい。
こうした大きな節目では20銭ほどの反発は期待できるが、無理せず3銭程度で確定しておくと、手堅い取引となる。
こうした節目の近辺では、小数点以下「00」を挟んで何時間も一定の値幅を上下するもみあい相場を続けることも多い。
レンジの下限で買って上限で売る取引を繰り返す戦略は、値幅はわずかだが繰り返すと利益を重ねやすい取引だ。
しかも、レンジを抜けて新しいトレンドが始まったときにもそれがわかりやすいので、失敗しても傷が浅いうちに損切りできる。
ロングとショートを一度に手がけるのはそう簡単ではないが、頭の切り替えに自信があるなら、スキャルピングで小さな反発を取りながら、下落相場に乗ったドル売りポジションを数日持って、値幅を狙うのもいいだろう。
こちらは相場を見ていない間も保有を続けるので、ポジション量は小さくしておくのが肝要だ。