今回のアメリカ大統領選では、米国の先端企業が集まる「シリコンバレー」を分断するマネーゲーム選挙戦が展開された。
シリコンバレーの経営者は伝統的にリベラルな価値観をもとに民主党支持が多かったが、テスラやX(旧ツイッター)を率いる世界一の富豪(資産約41兆円)のイーロン・マスク氏がトランプ支持を打ち出し、選挙戦に巨額の資金を投入した。
米国情勢に詳しいジャーナリスト・中岡望氏がその凄まじさを語る。
「米国の政治資金法では個人が1人の候補に献金できる上限は3300ドル(約50万円)に制限されていますが、スーパーPAC(政治活動委員会)という団体を通せば無制限に献金できます。マスク氏はトランプ氏に直接献金するのではなく、まず自分のPACに巨額の資金を寄附し、その団体で人を雇ってトランプを支援する活動を行ないました」