現役ドラフトが「いい制度」だと可視化された
投手でも日本ハムの新庄監督の慧眼が目立つ。投手は「登板1イニングあたりの年俸」でランキング化したが、3位に金村尚真(24、1イニングあたり8万8200円)、4位には福島蓮(21、同8万8500円)が続いた。
「特に福島は新庄監督が2021年の育成ドラフトで、1位で獲得した選手。高卒3年目となる今年の開幕直前に支配下登録され、6月に球団では初となる育成ドラフトでの勝利投手にとなった。12試合に登板して、61イニングを投げている。投打ともに新庄監督の目のつけどころの凄さが出ています」
投手348人のランキング全体を見ても、1イニングあたり100万円以上の投手が191人いる。やはり、新庄監督が見出した若手のコスパが非常にいいとわかる。広尾は今年のコスパランキングを振り返ってこう言う。
「例年と違うのは現役ドラフトの長所がランキングで可視化された点です。日本ハムが象徴的ですが、これまでは目立たなかった選手が活躍し、結果的にコスパランキングで上位を占めている。これまでくすぶっていた選手が他球団の編成担当者によって掘り出しものとして表舞台に出てきたということなのでしょう。現役ドラフトは、無名の選手にスポットが当たるいい制度だと捉えられます」
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