維持・運営で毎日垂れ流される税金
高度経済成長期の時代、利用目的や活用事例の想定が充分になされないまま、建造物整備や施設建設が公共事業として行われ、「税金をムダ遣いするハコモノ政治」と猛非難を浴びた。これも、政治家と密な関係にあった業界や業者にとっては莫大な利益を生んだが、バブル崩壊後は無用の長物となったものがほとんどで、維持・整備で財政負担がかかるなど、国民にとってはマイナス面が大きく指摘される。
一連の“小池プロジェクト”は、まさにハコモノ政治を思わせる。
「噴水やプロジェクションマッピングは、“ハコ”を作って終わりではなく、ライトアップやショーなどイベント化することで表向きの見え方は派手になるし、話題にもなる。一方で、電飾費用や運営費用などが毎日のように垂れ流されていくわけです。
フジテレビ社屋のあるお台場に噴水を建てることで、番組のロケ地として使われたり、情報番組のお天気コーナーで気象予報士が噴水の前でレポートしたりすることもあるかもしれない。すると、小池さんの成果が一気に全国区になる。自身のアピールもしっかり計算し、自民党的なばらまき政治で業界にも利益を与える。小池さんのアイディアマンとしての、ずる賢さがうかがえます」(有馬さん)
噴水の完成は、2025年度末。噴き上がるのは水だけでなく、批判や非難もまじっているが、笑顔でかわし続ける小池都知事を止めることは誰にもできないのか。
■前編記事:小池都知事の「26億円お台場噴水事業」に“ムダ遣い批判”殺到 当初予算が2倍超に膨れ上がった都庁プロジェクションマッピング同様「業者が潤うだけ」の指摘
※女性セブン2024年12月5日号