減量手術はサポート体制の整った医療機関で
減量手術を受ける時は、外科医に加えて内科医、看護師、管理栄養士、臨床心理士などのサポート体制の整った医療機関を選ぶ必要があります。とくに重要なのが「栄養指導」です。術前から食事指導を受けることで、リバウンドなどを防ぐことができます。
同時に精神的サポートも大切で、私のクリニックでは「患者会」がその役割を担っています。患者がお互いに情報を提供しながら治療を続ける体制は、術後の治療効果に大きく関わってきます。
日本肥満症治療学会は、欧米の基準を元に日本肥満症治療学会認定機関の基準を定め、合格した医療機関を認定しています。糖尿病治療に伴う高度肥満の減量手術を受ける場合は、認定機関であるかどうかを確認することも重要です。
【プロフィール】
笠間和典(かさま・かずのり)/1990年群馬大学医学部卒業。大阪大学特殊救急部、亀田総合病院外科医長などを経て、現職。2002年、日本初の腹腔鏡下胃バイパス術による減量手術を施行。日本における減量手術の第一人者として世界中で公開手術を行なう。国際代謝外科連盟アジア太平洋部会理事長を務めるなど、国際的な評価も高い。
取材・文/岩城レイ子