何もしないでいると“だらしないおじさん”になってしまう
“くたびれたオタク”に見られないように努力をする人もいる。アニメ、マンガ、ゲームなどに造詣が深く、最近では女性声優のイベントなどにもよく行っているという自営業・Bさん(40代男性)は、自分なりの努力をしていると明かす。
「私は普段から私服で仕事をしていますし、服装にはそれなりに気を使っているつもりです。というのも、若ければ服装にかまわなくても別に気にならないんですけど、年齢を重ねて服装にかまわないでいると、単純に“だらしないおじさん”になってしまう気がして。
とはいえ無理に若いファッションをするのではなく、洋服は定番系で揃えて、小物類でこだわりを出す感じです。流行のスニーカーを履くとか、キャップを被るとか。あとは清潔感ですね」
服装に合わないデイバッグから漂うオタク臭
本人は“ステレオタイプなオタク”のイメージを避けたくても、ちょっとしたズレを指摘されてしまうこともあるようだ。メーカー勤務のCさん(30代男性)は、「かばん」がおかしいと言われたことがある。何が変だったのか。
「学生時代からの友人何人かがいわゆるオタク友達で、よく一緒に女性アイドルグループのコンサートに行くんです。その中にファッション関係の仕事をしている友人がいて、格好について時々ダメ出ししてきます。
まずよく言われるのが、かばんが服装に合っていないということ。仕事で使っている黒いデイパックを背負ってライブに行くんですが、どうやら服と合っていない感が強くて、それだけでなんだかオタク臭く見えるんだそうです。他にバッグ類を持っていないから仕方ないんですけどね……。
あと、洋服のサイズ感が合っていないというのも言われます。あんまりダボダボだとだらしないかと思ってジャストサイズを着ていたら『いまは大きいシルエットの方がいい』って言われました。それで、大きめのサイズの服を買って着ていたら、今度は『大きすぎる』と言われたりもして……。ダサいとは思われたくないけど、ファッションも全然わからなくて困っています」
ファッションを気にしすぎて、密かに頭を悩ませているオタクたちは案外多いのかもしれない。