年末年始に実家に帰省するのであれば、相続問題について考えておきたい。家族が集まるこのタイミングで、実家の整理を進められると、相続をスムーズに進められる可能性もあるのだ。
預金額や証券、不動産や保険など財産の内訳は、話し合いの場だけですべて把握するのは難しい。
「そこで有効なのが、年末の大掃除です」と語るのは、ファイナンシャルプランナー(FP)の馬渡初代氏。大掃除にかこつけて、相続時に役立つ物を見つけておくと良いそうだ。
「優先順位が高いのは銀行の通帳です。親世代は預金1000万円までしか保証されないペイオフを気にしたり、若い頃に開設したまま複数の口座を保有しているケースが多い。
たとえ預金額が数百円の口座でも、親が死亡して口座が凍結されると名義変更には被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本など書類の束が必要になり非常に煩雑です。まずは大掃除で親の口座を把握しておきましょう」
預金通帳を集め、銀行名、口座名、名義人などを記したメモを作成しておく。
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