生魚の流通事情と消費者のニーズが合致
ながさき氏は、「かっぱ寿司が誕生した時点で、生魚の流通事情と消費者のニーズが、ちょうど合致した商品が『サラダ軍艦』だったのでは」と指摘する。
「サラダ軍艦が長野県で流行ったのは、安く提供できるという側面が大きいと思います。内陸県の長野で寿司を提供するには、水揚げからある程度時間が経った魚を仕入れることになり、鮮度保持や流通にかかるコストが海沿いの地域と比べて高くなる問題がある。しかし、“生”の魚を使わないサラダ軍艦であれば、いつでも安価で提供できるというわけです。
しかも、マヨネーズのおかげで食べ応えもある。回転寿司は『安く美味しいものが食べたい』と思って行く人が多いなか、サラダ軍艦は満足感が得られる。そういった部分が、人気につながった理由かと思います」(ながさき氏、以下「」内同)
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