昨年11月の米大統領選以降、日経平均株価は大きく上昇したが、今年に入ってからは一進一退の状況が続いている。その一方で、新興市場は好調だ。その背景に何があるのか、カブ知恵代表・藤井英敏氏が解説する。
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「トランプ相場」の到来で日経平均株価は昨年11月の1万6000円台から約4000円もの上昇を見せ、強い値動きとなっている。
しかし、これはトランプ大統領の政策期待で上昇しているわけでなく、世界的な金利の正常化によるところが大きい。なかでも米利上げに伴うドル金利の上昇によってドル高・円安トレンドが進み、トランプ大統領がいくら為替相場に“口先介入”しようとも、長短金利の上昇がドルを下支えするため、この先「強いドル」が復活するのは必至の情勢だろう。
そうなると、年前半にも1ドル=125円くらいまでの円安が見込め、日経平均も2万1000円は手堅く、為替次第ではさらなる上積みも期待できる。