母親が回復したあとは、今度は父親に難病が発覚するなどてんやわんやでしたが、これを乗り越えられたのも投資を続けてきたからです。すでに1億円ほどの資産があったので、そろそろ「退職して自由になろう」と決意できました。
退職後、さらに、母にがんが発覚するという「まさか」が続きましたが、自分の内臓の持病をコントロールしながら、父を介護し、母の療養を支え、家事をこなせたのは、間違いなく投資のおかげでした。
仕事を辞め、両親の介護・見守りをするというのも挑戦です。これができたのは、やはりまとまったお金があり、「仕事を辞める」という選択肢があったから。投資を続けてきたおかげで、人生を終わらせることなくすんだのです。
もし、私が投資に出会っていなかったら、これだけの「まさか」に押し潰されていたのではないでしょうか。少なくとも、私は、親孝行しながら物書きとして第二の人生を満喫している「いまの私」には出会えていないと言い切れます。
先ほど、投資と仕事は「車の両輪」という話をしました。ここにさらに「節約」と「貯金」を加えて、「労働+節約+貯金+投資」の4つの車輪を回すことで、資産形成という目的地に到達できる確率は格段に高まります。
この考え方を意識して、ぜひお金に悩まない人生を勝ち取りましょう。そして、あなたの思いどおりの「人生の打席」に立ってください。
※桶井道・著『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
桶井道(おけい・どん):個人投資家(投資歴26年)・物書き。2020年に47歳で資産1億円+配当(年間手取り・以下同)120万円とともに退職して自由になる。それから4年で資産1.8億円+配当240万円まで伸ばす。世界の高配当株、増配株、ETF、投資信託など100銘柄以上を保有する。いずれも、時間も労力もなるべく使わない「ゆとりある投資」を実践。最新刊は『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)。