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ベストセラー終活博士が解説する老後準備の第一歩 「家財整理」は60歳から、「財産整理」は65歳から、総額を把握したら老後の人生設計に目を向ける

家財・財産の「老前整理」ここがポイント

家財・財産の「老前整理」ここがポイント

 何から手をつければいいのか分からなければ、まずは収納家具や大型家電など、スペースを必要とする物をバッサリと処分することだという。

 同時に「デジタル情報」の整理も忘れずに進める。

「デジタル情報は家族と共有できる形にしておきたい。パソコンやスマホのIDとパスワード、ネット銀行の金融機関名や口座情報などはノートにまとめて記録しておく。ただし、簡単に人目に触れる場所での保管は避けましょう」

財産の総額を把握

 老前整理では「財産整理」も欠かせない。お金の把握はその後の人生設計に大きく関わる。

「こちらは年金受給が始まり、老後の収支が見通せる60~65歳頃に始めるのが最適なタイミングです。まずは財産総額を把握しましょう」

 現金、預貯金、不動産、証券などを調べて、大まかな財産総額をまとめてノートに記入しておく。その際は借金や負債といったマイナスの資産も書き出すことが大切だ。

 収入と財産を把握したら老後の人生設計にも目を向けたい。

「この先の年金収入と生活費の支出のバランスを見て、預貯金を取り崩すと財産がどれくらいの期間持つのかをざっと試算しておきます。余裕があるなら夫婦で旅行の計画を立てたり、不足しそうなら支出を抑えるといった調整が可能になります」

※週刊ポスト2025年1月31日号

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