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ビジネス
財務省が自民税調に送り込んだ最終兵器

【103万円の壁バトル最終局面】サラリーマン減税の骨抜きに暗躍する自民税調「インナー」新メンバーに小林鷹之氏ら“将来の総裁候補”4人を抜擢 背後で仕切る財務省の思惑

103万円の壁引き上げに立ちはだかる「ラスボス」と呼ばれる財務官僚出身の宮沢洋一・自民党税制調査会会長(中央。時事通信フォト)

103万円の壁引き上げに立ちはだかる「ラスボス」と呼ばれる財務官僚出身の宮沢洋一・自民党税制調査会会長(中央。時事通信フォト)

減税骨抜きに動き出す自民税調

 そのサラリーマン減税の骨抜きに暗躍するのが税制の事実上の決定権を持つ自民党税制調査会だ。

 歴代会長は「陰の財務大臣」と称され、現在の宮沢洋一・会長は財務官僚出身で103万円の壁引き上げに立ちはだかる「ラスボス」と呼ばれる。増税路線を敷いた岸田文雄・前首相のいとこだ。

昨年末の税制協議では国民民主党に事実上の“ゼロ回答”を突きつけ、与党税制改正大綱の発表会見で「税というものは基本的に理屈の世界であり、しっかりとした理屈を伴ったものでなければいけない」と言ってのけた。

 財務官僚時代に宮沢氏の部下だった経験を持つ高橋洋一・嘉悦大学教授が人物像をこう語る。

「宮沢喜一・元総理の甥で、切れ者。優秀です。でも、すごい上から目線。仕事ができる上司だから、上から目線で指示されても部下は文句が言えない」

 税調メンバーには会長以下、副会長、幹事など34人の議員が並ぶが、「仕切っているのは会長、小委員長など『インナー』と呼ばれる9人。このインナーの非公式会合で税制が決められ、他は副会長でも相手にされない。党内で最も閉鎖的で不透明な組織」(税調副会長経験者)とされる。

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