前出の高橋氏も言う。
「税制は専門性が高く難しい分野です。税調では毎年、税制改正大綱を策定するが、税法の条文を書くくらいの能力がないと大綱も書けない。だから裏で財務官僚が張り付いて完全サポートしている。インナーの顔触れも財務省OBの議員が中心で、他の議員は反論どころか意見さえ言えない」
税調インナーに選ばれるのは自民党では出世の登竜門とされる。各業界の税制優遇措置の決定に影響力を持つなど、政治力が増すからだ。
昨年の総選挙後にインナーのうち4人が入閣や落選で交代。新たに抜擢されたのは、財務官僚出身の小林鷹之・元経済安保相、経産官僚出身の齋藤健・前経産相、総務官僚出身の上野賢一郎・元財務副大臣、官僚出身ではないが財務副大臣経験者の小渕優子・元経産相という顔触れだ。
「税調を背後で仕切る財務省は、小林、齋藤、小渕らの総裁候補たちをインナーの新メンバーに取り込んで税制に発言力を持たせる代わりに財務省への“忠誠”を競わせ、ポスト石破でも財務省の言うことを聞く総裁候補を養成しようとしている」(自民党ベテラン)
■後編記事:【103万円の壁バトル最終局面】自民税調の若手インナー・小林鷹之氏が“減税骨抜き”のスポークスマンとして頭角現す、財務省は“玉木つぶし”の刺客にする狙い
※週刊ポスト2025年1月31日号