石破首相は昨年秋の衆議院選挙前に地方創生について「いわゆる町おこしの延長ではない。日本の社会のあり方を大きく変える」との認識を示した。「令和の日本列島改造」とまで語る以上、政策はもっとダイナミックでなければなるまい。
「地方創生2.0」の議論はまだ緒についたばかりだ。どれだけ大胆に国のカタチを変えられるかは、首相の政治決断にかかっている。今後の展開を注視したい。
■前編記事:【令和の日本列島改造】10年前に初代担当相を務めた石破茂・首相が捲土重来を期す「地方創生」、これまで成果が出なかった“3つの失敗要因”
【プロフィール】
河合雅司(かわい・まさし)/1963年、名古屋市生まれの作家・ジャーナリスト。人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授、産経新聞社客員論説委員のほか、厚生労働省や人事院など政府の有識者会議委員も務める。中央大学卒業。ベストセラー『未来の年表』シリーズ(講談社現代新書)など著書多数。話題の新書『縮んで勝つ 人口減少日本の活路』(小学館新書)では、「今後100年で日本人人口が8割減少する」という“不都合な現実”を指摘した上で、人口減少を前提とした社会への作り替えを提言している。