現代社会は、モノが飽和し、「コト消費」すらも当たり前になりつつある。物質的な豊かさを追い求める時代はすでに終焉を迎えつつあり、今や「誰も持っていない」「誰も体験していない」という唯一無二の価値が消費行動の新たな基準として台頭してきている。
このような転換の中で、経済は次なるステージへと進化していく。その過程において、「マウント消費」は従来の消費行動を革新し、これまでにない可能性を引き出す画期的なコンセプトとして、ますます注目を集めていくだろう。
※勝木健太・著『「マウント消費」の経済学』(小学館新書)より一部抜粋・再構成
【プロフィール】
勝木健太(かつき・けんた)/1986年生まれ。幼少期7年間をシンガポールで過ごす。京都大学工学部電気電子工学科を卒業後、新卒で三菱UFJ銀行に入行。4年間の勤務後、PwCコンサルティングおよび監査法人トーマツを経て、経営コンサルタントとして独立。約1年間にわたって国内大手消費財メーカー向けに新規事業・デジタルマーケティング関連プロジェクトに参画した後、2019年6月に株式会社And Technologiesを創業。2021年12月に株式会社みらいワークス(東証グロース:6563)に会社売却(M&A)し、執行役員・リード獲得DX事業部 部長に就任。2年間の任期満了後、退任。執筆協力実績として『未来市場 2019-2028』(日経BP社)、『ブロックチェーン・レボリューション』(ダイヤモンド社)、企画・プロデュース実績として『人生が整うマウンティング大全』(技術評論社)がある。