東京都は昨年8月、都内の宿泊施設で販売されていた「ロイヤルハニーVIP」の成分検査をした結果、一袋あたり90mgのタダラフィルが検出されたと発表。標準的な摂取基準量とされる量の9倍にあたる。
同様の事例は他県でもあり、「『ロイヤルハニー』などの名前をネット上で見つけたら購入して検査に回します。タダラフィルが検出される事例は多い」(千葉県庁関係者)という。ただ、「商品名が変わったり、販売業者が無数にいたりと根絶するのは難しい」(同前)という。
同じような商品でもED治療薬成分が検出されるものもあれば、純粋な食品もあるという。フリマアプリでもフランス税関で押収されたのと同じ商品名の「ブラックホース」が売られているが、デザインは押収品と微妙に異なる。箱には英語で、マレーシアで製造と記され、成分は「ピュアハニー98%、ロイヤルゼリー1%、朝鮮人参1%」とあるのみだ。
厚生労働省も注意喚起
実際に国内でどのように流通しているのか。東京・歌舞伎町の路上でこうしたハチミツを売るキャッチに話を聞いた。
「『ロイヤルハニー』の上位品にあたる物を仕入れています。去年頃から欲しがる客が急激に増えたんですよね。シアリスを常飲しているユーザーは、『同じ効果があって美味しくて飲みやすい』と言っていました」
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