先週の日経平均は週間で359.49円安
投資情報会社・フィスコが、株式市場の1月27日~1月31日の動きを振り返りつつ、2月3日~2月7日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は週間で359.49円安(-0.90%)の39572.49円と下落。中国新興AI企業「Deep Seek」の廉価版高性能AIの報道がネガティブ視されて、米エヌビディアや英アーム、東京市場ではアドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など日米半導体株が急落。日経平均は、週明け2営業日で900円超下落し、取引時間中としては一時1月21日以来の39000円割れとなった。
日米半導体株の急落で投資家のマインドは悪化したが、蘭半導体製造大手AMSLホールディングが好決算を発表。同じく好業績が材料視されたアドバンテストが下げ止まったことなどから、東京市場は落ち着きをやや取り戻し、日経平均は週末にかけて持ち直す展開に。ただ、半導体株やフジクラ<5803>などの電線株は、週初からの下落幅を取り戻せず。Deep Seekに対する懸念が完全には払しょくされないまま、東京市場は取引を終えた。
なお、1月第3週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物3891億円買い越したほか、TOPIX先物を200億円売り越し、225先物は2700億円買い越したことから、合計6391億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を4555億円売り越すなど合計で5606億円売り越し。なお、事業法人は現物を1922億円買い越したほか、自己は972億円の売り越しとなった。
日経平均は28日に75日移動平均線が位置する39030円水準を一時割り込んだが、週末は25日移動平均線39300円水準を上回って取引を終えた。200日移動平均線など主だった移動平均線を上回っていることからトレンドはさほど悪化していない。また、投資家の心理状態を示唆する日経平均VIは20ポイント台で推移しており投資家心理も悪くはない。ただ、値がさ半導体株の戻りが弱いことから、日経平均の戻りは鈍い。