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キャリア

Z世代の若手社員を悩ませる“職場の敬語問題” 「ご無理のない範囲で拝見していただければ幸甚です」に上司からダメ出し、謙譲語と尊敬語の使い分けで躓きついつい過剰に

チャットのメンションに「様」をつけるのはアリかナシか

 一方、上司世代はZ世代の敬語の使い方をどう思っているのか、会社の人事部で採用担当をしているDさん(40代/男性)が、若手が使う敬語の“リアル”を語る。

「まず、チャットツールやSNSなど、テキスト上でのカジュアルなコミュニケーションがビジネス上でも当たり前になったのは、敬語の使い方を迷走させてしまう理由として大きいと思います。カジュアルな絵文字やビックリマークも“あり”な時代にはなってきて、少し前までそれらは相手との距離が縮まってからのことでしたが、今は最初から『お疲れさまです!』と『!』をつける若手も多く、そんなものかなと思います」(Dさん)

 ただDさんは、「気を遣いすぎて“敬語との距離感”が迷子になっている若手は多い」とも明かす。Dさんが気になるのは、業務連絡用のチャット上でのやりとりだ。

「チャットツールには『@名前』で宛先を指定してメッセージを送る(メンション)機能がありますが、呼び捨て感が漂うためか、語尾に手打ちでわざわざ『様』を付け足し、『@名前+様』表記に変える若手は少なくない。丁寧にしたい気持ちはわかる反面、そこは敬称略でいいんじゃないかとも思います。一人がそれをやると、相手や周囲も“つけなくちゃいけないのか”という雰囲気になりますからね……」(Dさん)

 Dさんは「とはいえ、そういった慣習は職場によって異なる」と続け、「どこでも通用する正解があるわけじゃないからこそ、敬語の使い方に悩む若手社員が増えているのかもしれませんね」と語る。実際、就職や転職を機に「敬語との距離感が分からなくなった」と悩む人がいるわけで、そうなると“世代間のギャップ”よりも“環境のギャップ”のほうが影響は大きいのかもしれない。

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