昨年9月、日経平均株価は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった指標が、総合的にみると、過去10年間で最低の水準に落ち込んでいた。
そのとき、大きな買いを入れてきたのが、英系の世界最大級のコントラリアン(逆張り)投資家である。総額で6000億円程度を日本株に投資したと見られ、その後の日経平均株価上昇の原動力となった。その外国人投資家は、過去のITバブル崩壊やリーマン・ショックが起きたとき、歴史的な割安水準となった日本株に逆張りをして、ことごとく成功した実績がある。
その運用責任者は、直接インタビューで、「日本株の割安度はすでに薄れつつあり、日経平均株価が2万400円になると完全になくなる」と答えている。裏を返せば、2万400円に近づく段階で、処分売りを出すということだろう。念頭に置かれたい。
※マネーポスト2017年春号