為替に関してもドル安を志向しながらも、自国の強さを誇示するためのドル高誘導発言が飛び出すこともあるかもしれない。
さらに2017年はフランスの大統領選と国民議会選挙、ドイツでも連邦議会選挙が行なわれる。EUを主導する2国の選挙結果やイギリスのEU離脱に向けた動きも、相場を大きく動かす要因になりそうだ。
通貨ペアはやはり米ドル/円が手がけやすいが、時期によって注目が集まる通貨は異なる。わかりやすいトレンドが発生している通貨ペアに臨機応変に乗り換えるのもいいだろう。
欧州選挙の時期ならユーロ、イギリスのEU離脱に向けた動きが出たときにはポンド、これまで値動きに乏しかった豪ドルもアメリカの利上げに敏感に反応するのでこれからはトレンドが出てくるかもしれない。
難しい相場にあえて無理をして挑む必要はないが、投資スタイルや戦略を変えてみるという手もある。相場の変化に柔軟に対応できるかどうかが、トランプ相場を生き抜く鍵になってくるのかもしれない。
【PROFILE】「羊飼いのFX(外国為替)ブログ」(http://fxforex.seesaa.net/)が人気のカリスマトレーダー。2001年からFXを開始。「羊飼い」の由来は、高金利の豪ドル(通称・羊)を買って優雅に暮らそうと考えたことから。著書に『超ど素人が極めるFX』など。
※マネーポスト2017年春号