彼らの多くは、2001年以降に台頭した「新しい波」に乗ることで大きな財産を築いてきました。たとえば円安トレンド時のFX(外国為替証拠金取引)や、ミニバブル直前の不動産投資、あるいはITをはじめとする新規事業などです。
その勝ちパターンにも特徴があります。まずは事業や投資において今後の大きな成長に期待して資金を投じる「成長志向」、いわば「グロース型」が挙げられます。
一方、現在価値が本来あるべき適正価値から大きくかけ離れている「マーケットの歪み」を狙う「割安志向」、いわば「バリュー型」もあります。
前者は株式投資や事業で多く用いられ、後者は不動産投資でよく見られます。不動産価格は相場があるとはいえ、相対取引であるため、時には信じられないほど割安な物件が眠っていたり、値下げ交渉の余地もある。
そのような「マーケットの歪み」を見つけ出し、安値で仕込むやり方です。
もちろん、それらの方法で実際に大金を手にするのは一筋縄ではいきません。自分では「これぞ!」と思った投資対象が期待通りに大きく成長しないことは往々にしてありますし、相場をはるかに下回る価格には安いだけの理由がつきものです。
なかにはまぐれ当たりもあるかもしれませんが、それを見極める目は一朝一夕で身に付くものでもありません。自分の力でお金持ちになる人は、それなりの資質──並々ならぬ努力と実践できる行動力など──があります。
※マネーポスト2017年春号