花粉症で仕事を休むのはありか?(イメージ)
花粉症シーズンが到来する。気象庁によれば今年のスギ花粉の飛散ピークは東京で2月末からだと予想されており、今から対策に追われている人も多いだろう。
そんななか、花粉症患者にとって悩ましいのが、目のかゆみや鼻水、気だるさといった慢性的な体調不良により、仕事に支障をきたすこと。東京商工リサーチが2024年2月に調査した「企業の花粉症影響アンケート」によると、業務に「花粉症が悪影響を与えている」との回答は25.2%にのぼり、うち92.7%の企業が「従業員の作業効率の低下」を指摘している。
厚生労働省も早めの治療や予防行動を呼びかけるなど社会問題化している「花粉症」。Xには〈花粉休暇制度作ってほしい〉という声があがるほどだが、実際、「花粉症で仕事を休む」のはアリなのかナシなのか。花粉症患者とその雇用者、双方の本音を聞くと、なかなか休みにくい現実があるようだ。
予防や対策をしても“どうしようもない”
アパレル店員のAさん(20代/女性)は花粉症歴10年以上。接客業、ましてや“オシャレ”を提案する立場ということもあり、「花粉症で見苦しい姿を晒すのは死活問題」と語る。
「くしゃみは止まらないし、目は充血するし、鼻水は垂れてくるし……、この仕事と花粉症の相性は最悪です。コロナ禍を経て、マスクをしたままの接客が許されるようになったのは助かっていますが、花粉予防というより、勝手に垂れてくる鼻水を隠すために着けていますね。たまに、マスクの中で鼻にティッシュを詰めて働いているときもあります。
一応、治療薬を病院で処方してもらうのですが、副作用で眠くなるのも困っています。最近は副作用のない薬も増えたと聞くけど、私の場合は薬との相性なのか……」(Aさん)