なぜ億り人・テスタさんは「日経平均1100円急落時」に買いと判断したのか(撮影/木村圭司)
日経平均株価は史上最高値を更新した昨年とは打って変わり、年初に4万円台を記録したものの、その後はトランプ大統領の言動に世界中が振り回される格好で混迷が続く展開となっている。荒波のような相場をどう乗り越えていけばいいのか。累計利益100億円を達成した億り人のテスタさんに聞いた――。
2005年に元手300万円で投資を始めたテスタさんは、スキャルピングと呼ばれる秒単位のトレードで2011年に累計利益1億円を突破。2013年からの「アベノミクス相場」で累計利益5億円に達し、以降はデイトレード主体から中長期投資に軸足を移し、投資歴20年目を迎える2024年2月にはついに累計利益100億円にまで到達した。いまやテレビなど各メディアでもひっぱりだこの最強の億り人である。
そんなテスタさんが20年間も勝ち続けられてきた秘訣は、「一言でいえば、相場に合わせて投資方法を変えることにある」という。
「20年間であらゆる投資法を試して『引き出し』を増やしてきました。その結果、わかったことは、自分の思い込みよりも、その時々の相場環境に合わせて、これまでに培った『引き出し』のなかから最適な投資方法を繰り出すことです。
具体的にいえば、日経平均は昨年10月から下値は3万8000円、上値は4万円の『ボックス相場』で推移しています。日経平均が3万8000円台まで下がってきたら個別株も安くなったと見て『買い』、逆に4万円付近まで上昇したら個別株も高くなったと見て『売り』と判断する。相場全体の動きが横ばいなのか、上向きなのか、下向きなのかで戦略を変えるわけです」(テスタさん、以下同)