2月3日に考えたことは「ボックス相場を下抜くかどうか」
2月3日には、トランプ氏がカナダやメキシコ、中国への関税強化を打ち出したのを受けて日経平均は一時1100円超の急落となり、不安が高まったが、テスタさんは冷静に受け止めた。
「急落したといっても、3万8000円台で止まったので、昨年10月から続くボックス相場の範囲内だから『買い』と判断できました。確かに1000円超の急落はインパクトが大きいですが、3万9000円台から1000円下がったのであるならば問題はない。これが3万8000円台から1000円下がったら話は違ってきます。3万8000円を割り込んでボックス相場を下抜いてくるようなら、傷が浅いうちに損切り覚悟の『売り』、あるいは買わないで様子を見るようにします。同じような下げ幅でも、どこから下がったかで判断を変えるようにしています。
たとえばこの先、3万8000円を割り込むようなら下落相場と考え、『落ちてくるナイフはつかむな』という相場格言のように、売買を控えて底打ちするのを待ちます。逆に4万円を超えてボックス圏を上抜くようなら上昇相場と見て買いに出るでしょう」
単に株価が上がったか下がったかではなく、どの水準でどのような動きをしているかを判断することで相場をとらえ、それに合わせた投資法を駆使することが「勝つべくして勝っている」ことにつながる。それが「たまたま勝っている」人との大きな違いだろう。
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【プロフィール】
テスタ/兵庫県生まれ。2005年に元手300万円で株式投資を始め、専業トレーダーに。幾多の市場暴落で退場するトレーダーが続出するなか、毎年利益を上げ続け、2021年8月に累計利益50億円、2024年2月には同100億円を達成。2014年からは全国の児童養護施設への寄付を継続的に行なっている。著書に『マンガでわかるテスタの株式投資』(大和書房)など。2月15日発売の『DIME』4月号ではその投資術などについて大特集が組まれる。