圧雪時、シャーベット路、凍結路…各タイヤの「雪道走行性能」比較
ここで、各タイヤの「雪道走行性能」を簡単ですが以下のようにまとめてみました(表参照)。
タイヤ別の雪道走行性能の比較。なお、「全車両チェーン装着規制」が発令された場合、スタッドレスを含むすべてのタイヤはチェーン装着が必要
またSUVに装着されているタイヤの中には「M(泥)+S(雪)」とだけ刻印されているものもあります。これは英語で「Mud(泥)」と「Snow(雪)」を示し、確かに夏タイヤに比べれば雪上での性能も優れています。しかし、「スノーフレークマーク」の付いたタイヤよりも雪上では性能は落ちるので、さらに慎重な運転が求められます。
このようにタイヤのメーカーや銘柄によっても性能は異なり、必ずしもオールシーズンタイヤが劣っているということでもありません。雪国以外の人たちにとって、居住地域や走行エリアなどによって「スタッドレスにするか、オールシーズンにするか」は、実に悩ましい選択となるのです。
もしスタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤで迷った場合には、
【1】頻繁に3度以下になる地域
【2】凍結路面や圧雪が多い地域
【3】雪が積もりやすい地域
といったエリアに居住しているとか、仕事やレジャーなどで、頻繁に積雪地域を走るようであれば迷わず「スタッドレス」をお勧めします。
このようにタイヤの走行性能を分類してきましたが、昨年登場したダンロップの「シンクロウェザー」というオールシーズンタイヤは、この「一般常識」を覆しました。画期的な新技術「アクティブトレッド」を組み込み、「ドライ路面やウエット路面、さらには圧雪路も凍結路も、これ1本で走れる」という触れ込みもあり、まさに「理想のタイヤ登場か」と話題になったのです。もし事実ならば「大谷選手級のオールラウンドプレーヤー」ということになります。
さっそく「苦手を克服したオールシーズンタイヤ」の実力を試すため、新潟方面へと向かいました。
■後編記事《【大雪の三国峠越えを敢行】大谷翔平CMで注目のオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」の実力診断 スノーソックスと合わせる新しい“冬スタイル”も》へ続く